2005年11月21日

1998年8月9日(日) 「孤独な場所で」「グラン・ブルー<オリジナル・バージョン>」

 シネ・ヴィヴァン六本木で「孤独な場所で」(no.119)を観る。

 これはニコラス・レイ回顧展と銘打って、彼のハリウッド時代の代表作を上映する中の1本だ。

 ニコラス・レイと言えば何といってもジェームス・ディーンをスターダムに押し上げた「理由なき反抗」が有名だが、それ以外は観た事がない。ハリウッドでもかなり異端児だったと言われたらしいが、今回の「孤独な‥」もハリウッド映画らしからぬ雰囲気を湛えた作品。

 ハンフリー・ボガードが、激怒すると相手を殺しかねない精神不安定な脚本家を演じている。彼と、偶然出会った隣人の女性とのラブ・ストーリーだが、ヒッチコックとはひと味違うリアルなサスペンスと恐怖に満ち、ヒッチコックとは全然異なりハッピーエンドで終わらない。それでいて十分ロマンスを感じさせる作品に仕上がっている。

 シネスイッチ銀座で「グラン・ブルー<オリジナル・バージョン>」(no.118)を観る。

 10周年という節目に夏向きの映画の再映となってかなり混雑していた。

 「オリジナル・バージョン」とは、最初に上映した際の編集バージョンという意味だ。当初撮り上がった映画は3時間を越えていて、映画会社からの命令で監督自ら2時間ちょっとに編集した。

 3時間版は「完全版」と称して数年前上映された。その時観た感想は「最初の1時間は完璧だが、後半は編集した方がいい」というものだった。今回観た感想を言うと、削った事で主人公のマイヨールと恋人とが親密になってから心がすれ違っていく過程が分かりにくくなっている。

 だから最後に恋人を振り切って潜ろうとするマイヨールに、恋人が泣きながら「私の愛を見てきて」と送り出すシーンも「完全版」より感情移入しにくい。やっぱり「完全版」の方がよかったなんて言い出すところをみると、僕もついにこの映画のとりこになってしまったのかな
(ブログ「大いなる遡行」2005/10/14記事より転載)


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posted by アスラン at 04:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画評(1998年) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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