風邪気味なのと今年の手帳作りがなかなか終らないのとで、なかなか今年の映画館通いは出足が遅い。
シネスイッチ銀座で「I want you」(no.4)を観る。
新進気鋭のマイケル・ウィンターボトム監督の新作だ。
「バタフライ・キス」も人殺しを何とも思わない少女と、彼女の中の悪魔を畏れることなく慕い続ける天使のような少女とのシニカルな友情を描いた一種の寓話だったが、今回も辛口でモラルをふっとばすようなそれでいて大人のための童話のような作品になっている。それはこの作家らしくとびきり残酷な童話だ。
まだヘレンが少女だった頃に愛し合ったマーティンは、ヘレンの父を殺して服役し、9年ぶりに仮出所する。再びヘレンの前に現れたマーティンをヘレンは受け入れる事ができない。というより男そのものを受け入れる事ができない。
そんな二人の関係の中に、母親を失って以来言葉を話さなくなった少年ホンダが入り込む。ホンダはヘレンを慕い、マーティンに敵意を感じる。ホンダはひそかにヘレンとマーティンの会話を盗聴し、やがて9年前の事実を知る。そしてヘレンがマーティンを殺し、ホンダが手伝って死体を海に沈めた時、ホンダは魔法が解けたかのような強烈なショックを受ける。
ヘレンが町を去るシーンにかぶさるホンダのナレーションが残酷で、ショッキングな展開の中で不思議な感動を生む。映像もとびきりきれいだ。心にぐさっとくさびを打たれるような映画だ。今年はウィンターボトムに注目。
みゆき座で「のど自慢」(no.3)を観る。
随分まえからやっていた予告が面白い。
前評判がいやに高い。
室井滋の赤城麗子の「雷波少年」のキャンペーンが面白い。
NHKののど自慢をそっくり再現するというアイディアがいい。
かなり期待してしまって観たわりにはまあまあの出来だ。登場人物も個性派ぞろい、設定もいい。いかんせん監督に笑いのセンスがない。笑いたいのにどこかうわっつらをすべっていく感じで、笑いの間がとれない。
それに脚本に今一つ深みがないので、複数のエピソードをそれぞれ手際良く描いてはいても盛り上がりに欠けるのが残念だ。
(関連作品)
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2007年11月25日
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