2005年09月07日

1998年9月12日(土) 「スライディング・ドア」「ライブ・フレッシュ」

 有楽町スバル座で「スライディング・ドア」(no.134)を観る。

 主演が「セブン」「大いなる遺産」のグウィネス・パウトロウ(なんて発音しにくい名前だ)。「大いなる遺産」から彼女にハマリつつある。女優で映画を観るのは、アネット・ベニング主演の「めぐり逢い」以来だ。

 「大いなる遺産」ではお高くとまった富豪令嬢役だが、今回は現代的で活撥で寂しがり屋の、普通の女性だ。会社をクビになった彼女が閉まろうとする地下鉄に乗ろうとする瞬間、彼女の運命は二つに分かれる。

もし電車に乗れたら?もし乗れなかったら?

このアイディアだけでも一見の価値あり。

 ただし、監督にいまひとつ笑いのセンスがないのか、それともウッディ・アレンの「マンハッタン」を意識しているのか、笑い飛ばせるところが少ない。舞台は整っているのに演出が足りない、そのもどかしさ。

 ラストになってちょっとぐっとくる。やはり月並みながら「赤い糸の伝説」は健在だというロマンティックな結末がうれしい。

 シャンテ・シネで「ライブ・フレッシュ」(no.133)を観る。

 スペイン映画監督ペドロ・アルモドバルの作品。こんな映画、ちょっとお目にかかった事がない

 5人の男女がいて、それぞれが愛したり憎んだりしている。愛情がつのって嫉妬や憎しみを生み出し、逆に憎しみから愛情へと変わっていく人の心の闇の部分をうまく取り出して描き出している。

 だから怖い。ルース・レンドル原作の怖さ以上に、心の渇きを埋めようとする利己心の醜さの描写が怖い。それでいてラストがハッピーエンドなのも意外と言えば意外だ。実は冒頭の回送中のバスの中で子供を産んでしまう娼婦の不思議なエピソードが、ラストのハッピーエンドを準備していたのだ!
posted by アスラン at 19:03| Comment(2) | TrackBack(1) | 映画評(1998年) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
トラバありがとうございます(^-^)
「スライディングドア」は想像していたよりもずっとおもしろく見れました。
他にもグイネス・パルトロウが出演している映画をいくつか見ましたが、私の中ではいちばんかもしれないです。
どこにでもいそうな普通っぽい女の子の役だったのが、かえって彼女らしさをよく出していたように感じました。
Posted by はぎはぎ at 2005年09月10日 15:37
はぎはぎさん、コメントありがとう。

僕は「大いなる遺産」のグウィネスが印象的ですが、素顔の美しさという点ではこの作品の彼女はよかったですね、確かに。

結末が映画と原作で違うって初めて知りました。いや原作があったというのもちょっと意外ですね。映画の方が希望がある結末って事でしょうか?

あの有名な「マイ・フェア・レディー」も「ティファニーで朝食を」も映画と原作では全然結末が違うんですよね。
Posted by アスラン at 2005年09月12日 00:26
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スライディング・ドア
Excerpt:  公開当時とても見たいと思っていた映画だったのですが、結局見ることが出来ず、今さらになってレンタルしました。電車のドアが閉まった場合と閉まらなかった場合という、ふたつの運命による恋の行方を並行して綴っ..
Weblog: MillionTIMESブログ
Tracked: 2006-11-25 12:40
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