みゆき座で「ウェディング・シンガー」(no.13)を観る。
「世界中でアイ・ラブ・ユー」で愛嬌のある笑顔が印象的だったドリュー・バルモアが主役のラブコメディだ。
「E.T.」で主人公の妹だった時の面影そのままに、決して美人ではないが愛らしい女性に成長した。とても麻薬とアルコールの日々を過ごした事があるとは信じられない。
話はウェディングシンガーのアダム・サンドラーと知り合って愛し合い、互いの恋人と別れをつげて結婚するまでを描いている。なんてことない話だが85年という時代設定で、80年代の風俗が会話の端々に描き込まれるところが一工夫というところだ。
バンド仲間がボーイ・ジョージそっくりのコスチュームで「君は完璧さ」を歌ったり、二人の友人がそれぞれマドンナやマイケル・ジャクソンを気取ったりする。そうかと思えばルービックキューブを何気なくやらせたり最近のジョン・トラボルタはパッとしないと言わせたりでサービス満点だ。
日劇東宝で「レ・ミゼラブル」(no.12)を観る。
あのビクトル・ユーゴーの長編小説をたった2時間13分の映画にしてしまうところが凄い。
ビレ・アウグスト監督は「ペレ」で見せた重厚な演出と美しい映像をそつなく再現してみせた。そつなくと敢えて言うのは、「レ・ミゼラブル」を読んでなければやはりこの映画の展開を理解するのは難しいと思うからだ。
銀食器を盗んだのに神父から許され改心するところがこの物語の発端であり、最後まで作品を貫くエピソードであるはずなのに、映画ではドラマティックな場面を作りそびれている。エンディングのジャベール警部とジャン・バルジャンとの精神の交流と、その後の警部の自殺という展開も分かりにくくなっている。
シャンテ・シネ2で「りんご」(no.11)を観る。
イランの18才の女性の初監督作品というのがまず驚かされる。ただし父親が映画監督で助監督をしていたというから、環境がなせる技とも言える。
しかし内容でまたまた驚かされる。双子の12才の少女が父親に監禁されて生まれてから一度も家を出た事がないという実際の事件を取材して、本人たちをそのまま映画に登場させている。
事件の内容を聞くと現代の残酷物語だが、映画では楽天的な語り口で描かれている。双子の少女は満足に口も聞けないし字も書けない。それでいて父親を愛していて世間の好奇の目にさらされても意に介さない。最後にはソーシャルワーカーにおもてで遊ぶように言われて、子供たちと遊ぶようになる。
フィクションでありながら現実を映し出す演出は見事だ。
(関連作品)
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2007年09月25日
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