2005年08月01日

1998年11月1日(日) 「生きない」「がんばっていきまっしょい」

 テアトル新宿で「生きない」(no.155)を観る。

 たけし軍団のダンカンが脚本・主演で、北野たけし作品の助監督を務めた清水浩が初監督の作品。スイスで催されたロカルノ映画祭で特別賞を受賞した作品。

 何はともあれ、そんな格付けは一切必要のない独特な味わいのあるコメディだ。

 借金を抱えた人々のために企画された沖縄初日の出ツアーを隠れ蓑にした自殺旅行。暗く侘しい表情の男たちと怪しげなツアーコンダクター。その中に気のふれた叔父の代わりに若い元気そうな女の子が何も知らずに同乗してしまう。

 そこから起る不思議な珍道中が始まる。暗い車内で女の子の提案で始まるしりとりの馬鹿々々しさ。その裏に見え隠れする人々のうら寂しさ。しりとりはその後何ども形を変えて情感を盛り上げる小道具に用いられる。

 クライマックスの崖に向かう際に、発作を起こした旅仲間の意識を引き止めようと「しりとり」を続けるシーンの演出が秀逸で感動的でもある。

 新宿東映パラス2で「がんばっていきまっしょい」(no.154)を観る。

 松山市が主催する「坊っちゃん文学賞」を受賞した小説の映画化で、「なっちゃん」のCMなどでお馴染みの田中麗奈が主演。

 なにしろ東映作品のくせにこの映画館だけの単館上映でパンフレットもないので、原作がどういういきさつで映画化されたのか、監督のプロフィールさえもがよくわからない。

 兎に角、伊予東高校に入学した少女がボートが海をゆく姿に魅せられて女子ボート部をつくって5人の仲間を集めて奮闘する話だ。

 話はどうってことはないが、女の子らしい初々しさが残る田中麗奈が「なっちゃん」やJRのCMのイメージそのままに意地っ張りでいて愛らしい少女を好演している。

 タイトルは毎年入学式に生徒会長が音頭を取って生徒達一同で気合いをいれる際の掛け声だ。

 新入生のきょとんとした顔を尻目に上級生たちは「しょい!」と答える。

 田中麗奈扮する悦子が、1年の時は不思議そうに聞き過ごすのに2年目には力強く答えるシーンが、学生生活の情感をたたえていてよく描かれている。

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posted by アスラン at 19:06| Comment(2) | TrackBack(2) | 映画評(1998年) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
トラックバックありがとうございます。
ダンカン、いいですよね。
Posted by room119 at 2005年08月07日 15:16
room119さん、コメントありがとう。

この映画が「生きない」。
最新作が「七人の弔い」。

次はどの黒澤作品のタイトルをもじるのかを考えるのも楽しいですね。
Posted by アスラン at 2005年08月09日 12:48
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