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    2026年01月04日

    英文解釈教室の訳文を書き直す(15.1.11)

    Chapter15 挿入の諸形式「@語句の挿入――andとif」より。
    15.1.11 The coming of the clock must have caused a great if gradual change in the social life of England.
    (訳) 時計の出現は英国の社会生活に、徐々にではあるが大きな変化を引き起こしたにちがいない。
     この例文のifも副詞節を導く形式ではない。そこで改めて構文の解釈からはじめる。例文そのものを(A)とする。訳は保留する。

    (A) The coming of the clock must have caused a great if gradual change in the social life of England.
     ifをはさんで二つの形容詞(greatとgradual)がchangeを修飾している。ここからgreatとgradualそれぞれを用いた構文ができる。二つの構文を(A-1)、(A-2)とする。

    (A-1) The coming of the clock must have caused a great change in the social life of England, even if a gradual change.
    ((A-1)の訳) 時計の出現は英国の社会生活に、大きな変化を引き起こしたにちがいない。

    (A-2) It must have caused a gradual change, too.
    ((A-2)の訳) 時計の出現は徐々に変化を引き起こしてもいたにちがいない。
     (A-1)と(A-2)は対比関係にあり、(A-1)が主となる主張で、(A-2)は従となる主張(譲歩)を表現している。つまり「大きな変化を引き起こした」という主張(A-1)に対して、thoughのように反論したいのではなく、反論しない程度に「一気に変化したわけではない」という主張(A-2)を追加している。このように解釈した上で、再び(A-1)と(A-2)を統合すると(A')になる。

    (A') The coming of the clock must have caused a great change in the social life of England, even if a gradual change.
     主となる主張は The coming of the clock must have caused a great changeであり、従となる主張(譲歩節)は it must have caused a gradual changeなので、even ifを用いて二つの構文をつなぐ。共通部分はなるべく省略している。これに挿入形式を導入すると(A'')となる。

    (A'') The coming of the clock must have caused a great if gradual change in the social life of England.
    ((A'')の(訳)) 時計の出現は英国の社会生活に、徐々にではあるが大きな変化を引き起こしたにちがいない。
     (A')の主節にも譲歩節にも〈形容詞+名詞(change)〉が出てくるので、譲歩節を形容詞の間に挿入すればさらに効率的な構文にすることができる。また、even ifはifでも表現できる。こうすると(A'')は元々の例文(A)とまったく同じ文になる。訳も例文の訳と変わらない。

     そこで日本語として推敲する。いつものように主節を最初に言い切って、従属節を添加する。また名詞節を述語表現にできるだけ変換する。
    (推敲訳) 時計が登場したことで英国の社会生活は大きく変わっていったに違いない。徐々にではあるが。
    posted by アスラン at 07:55| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 英文解釈教室を書き直す | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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