2005年07月15日

1998年11月23日(月) 「ガンモ」「ビッグ・リボウスキー」

 勤労感謝の日。渋谷スペイン坂のシネマライズで「ガンモ」(no.164)を観る。

 竜巻に襲われて多大な被害を受けた町ジーニアの人々の貧しい日常を描いた映画。

 特にストーリがあるわけではなく、貧しくて薄汚れた家で暮す人々の日常を切り取ってコラージュしてゆく。兎に角、無気力で精神的にいびつな大人や、無邪気で残酷な子供たちの生活は、およそ私たちが考えるアメリカのイメージとはほど遠い。

 しかもよく知っているスラム街の黒人の貧しさではなくて田舎町の白人たちの貧困は、より一層衝撃的でしかも救いようがないほど暗く不気味だ。

 主人公の二人の少年の顔が、これまた二度と忘れられないくらい印象的で、しかも二人がおもちゃの銃で猫殺しに興じたりする。それも決して笑みを湛える事がない。これが現実か

 映像美ではなく人間の怖さや不気味さ、おかしさを作家の独特の感覚で閉じ込めた作品だ。怖いだけでなくとぼけた味わいもあるが、でもやはりおぞましい映画だ。

 パルコ・パート3のサンドイッチ店で昼食後、再びシネマライズで「ビッグ・リボウスキー」(no.163)を観る。

 前作「ファーゴ」でブレイクしたコーエン兄弟の最新作。

 実は彼らの映画は今回が初めてだが、妙な雰囲気とハリウッドらしくない味わいのあるコメディになっている。なにせ主人公の男3人が何ともあか抜けないダメ男たちで、しかもボーリングに熱中しているなんて妙なやつらだ。対戦相手のイタリア人も変態じみていてそれがやはり妙におかしい。

 だからこの映画を語る時のキーワードは要するに「妙なやつら」というわけだ。

 だいたい「ファーゴ」で時の人になったスティーブ・ブシェーミなんて情けない吸血鬼でもやらせたらハマリ役じゃないかと思うくらいの変な顔だ。それが今や「アルマゲドン」で人類を救う英雄の一人にキャストされるくらいだから世の中何がどうなってるかわからない。
posted by アスラン at 19:04| Comment(0) | TrackBack(3) | 映画評(1998年) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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ガンモ
Excerpt: 大竜巻の被害を受けたオハイオ州ジーニア。荒廃しきった町で無為な日々をすごす住民たち。野良猫を肉屋に売りつけて日銭を稼ぐソロモン(ジェイコブ・レイノルズ)とタムラー(ニック・サットン)。妹とふざけ散らす..
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Tracked: 2005-07-18 02:47

ビッグ・リボウスキ
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ビッグ・リボウスキ・・・・コーエン兄弟
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