2007年08月02日

「フェアリーテイル」「ヴァージン・フライト」(1999年4月3日(日))

 銀座テアトル西友で「フェアリーテイル」(no.27)を観る。

 1920年に発表された妖精と二人の少女との写真が「コティングリー妖精事件」として歴史的に名を残す事になる。1999年に生きる現代人の目から見ると明らかに作り物としか見えない妖精写真を、当時の社会は一大センセーションとしてとらえた。

 一つには、科学の進歩から取り残されつつある古い因習や伝承を捨て去りがたい人間のノスタルジーが今以上にあり、また一つには第一次世界大戦という不安定な世相の中で神秘主義が根強く人々の心を捉えていたためだ。

 この映画は真実を解明する事に主眼はなく、少女たちの妖精を信じる純真さを信じてあげたいという温かな視点に貫かれている

 その気持ちを代弁するのが作家コナン・ドイルであり、奇術師フディーニという歴史的人物である。ピーター・オトゥールとハーヴェイ・カイテルという渋い二人が演じていて見応えがある。特にハーヴェイは、写真の信憑性に疑問を持ちながらも二人の少女を温かく見守るところがなんともいい。

 シャンテシネで「ヴァージン・フライト」(no.26)を観る。

 最近とみに出演が目立っているヘレナ・ボナム・カーターだが、今回は難病で車椅子生活を強いられる女性ジェーンを演じている。一方、才能の限界を感じている中年の画家リチャードをケネス・ブラナーが演じている。

 リチャードはビルから翼をつけて飛び下りる事件を起こして裁判所から社会奉仕活動を命じられ、ジェーンの相手をすることになる。ジェーンは病人扱いされることを嫌う気難し屋で皮肉屋。二人はたびたび衝突するがお互いの傷を知る事で次第に打ち解けて行く。

 そんな中、死んでいくしかないジェーンの心残りは普通の女の子のすることが出来ていない事。

 「私のロスト・ヴァージンを手伝って。別にあなたでなくてもいいの。」

と無理難題を持ちかける。一度は断るリチャードだが、彼女の切ない気持ちがわかり協力する。

 自らも人生の行き場を見失っていたリチャードが、ジェーンのためだけでなく自らをもう一度「飛ばせる場所」を探し求めて奮闘するシーンが滑稽でもあり感動的でもある。

 風変わりなラブストーリーだ。

カチンコ
 この当時は、まだヘレナ・ボナム・カーターとケネス・ブラナーは良きパートナーだったので、このようなラブストーリーは微笑ましかったが、その後二人は別れてしまったので、今見ても微笑ましいと思えるかどうか。

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posted by アスラン at 02:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画評(1999年) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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