2007年05月29日

会社最寄り駅前の古本屋さん

2007年5月28日(月)

 先週、出社前に駅前商店街にある古本屋に寄って、店頭にある100円均一の文庫書棚をいつものように物色した。会社の行き帰りはいつも慌ただしいので、ホンの数分立ち寄るだけだ。毎日ながめたところでそんなに変化はないのだが、隙間が増えてきたり再度埋まったりしている様子がうかがえるので補充されている事だけは確かだ。そうなるとやっぱり〈新しい古本〉が何なのか気になって、毎回なめるように見てしまう。

 100円という価格は本好きにはこたえられない。購入意欲をそそるので、購入基準を下げると途端に家も会社のロッカーも古本で溢れてしまう。以前にも書いたが、映画が完結してブームが去った

 J.R.R.トールキン「指輪物語」全10巻だか11巻だか

が、945円で買えた。会社帰りに買って持ち帰ったのでは、こんなかさばるものを相方にばれずに隠しておけないので、出社前に買って会社のロッカーにかくまうことになった。

 次に

 児島襄「日露戦争」(全何巻だ?)

も945円で購入。ということは全10巻か。これまた会社のロッカーで、ビニールにひとまとめに包装されたまま、出番を待っている。

 それ以外にも「バガボンド」でブームが再燃した

 吉川英治「宮本武蔵」全8巻(だったかなぁ)

が前から気になっている。ただ、これを買ったりしたら他の時代小説も軒並み、野獣と化した僕の購入意欲の餌食になってしまう。でもきっと買っちゃうんだろうな。会社のロッカーは実は私物(ほとんど本)でいっぱいなのだ。

 街の古本屋の楽しみは安い本に〈意外性〉があることだ。いまや「ダヴィンチ・コード」だって三巻まとめて売られている。あれは300円かなあ、もっと安いかもしれない。ブックオフみたいに安い本と新品同様の半額本とが整然と分けられていない(感じがする)。ただし以前から見かけるが、いまや神通力が落ちたのか全然はけない。

 また首を上下左右に振るだけで見渡せる程度の書棚というのも街の古本屋のもうひとつの魅力だ。行けば何でもありそうなブックオフの品揃えも確かにこたえられないが、ねらいを決めて探すのでなければ延々とまんべんなくそろえられた規格通りの本棚を見ていく行為は時に退屈だ。一方で街の小さな古本屋なればこそ、本そのものをためつすがめつ眺めては取り合わせの情緒を味わうことができる。

 この古本屋は昭和30年代から営業してたとおぼしき外観の上、仕事始めも早い。ただしご主人を見かけたことはなく、大抵は老婦人が出向いているところを見ると、旦那さんはとうに亡くなり店番は奥さんが担当し、買い入れなどの実働は息子さんに引き継がれているようだ。

 その証拠に、今時の古本屋らしく店内の一角はアダルト本やビデオが置かれている。ただしそちらは少し目立たぬように照明を落としてあり、奥さんのレジ脇を通り抜けないと行けないようになっているので、未成年対策になっている。なにより年配の奥さんが番をしている古本屋は、近年の漫画とAV主体でカスのような本がちょびっと店頭をかざるような古本屋とは自ずと一線を画している。

 さて、そこで朝の通りがかりにつばをつけておいたのが、

 杉森久英「天皇の料理番」

だ。これはいつか読もうと思っていた本で、思わぬ巡り合わせだ。堺正章が役者として脂がのっていた頃に同名のドラマに主演していた。田舎から東京に出てきた若者がやがて洋食のコックとして名をなし、ついには天皇(大正か?)の料理番にめしかかえられる物語だ。

 熱心に見ていたのは僕ではなく、とうに亡くなった明治生まれの祖母だった。同郷で一緒に東京に出てきた幼なじみを確か明石家さんまが演じていたはずだ。

 記憶にあるのは、ザリガニのスープを翌日の晩餐のために大量に仕入れたら夜中に全部逃げられてしまい、手分けしてやっとのことで捕まえるという滑稽なエピソードだ。おそらく原作に、いや実際にあった話なのだろう。今から読むのが楽しみだ。

 そのやや斜め下に珍しく村上春樹の文庫が上下巻揃って置かれてた。

 村上春樹「ノルウェイの森」(上巻)
 村上春樹「ノルウェイの森」(下巻)


 これは掘り出し物ではないだろうか。大抵はバラなので買う気が失せるところだ。同氏の「ダンス・ダンス・ダンス(上・下)」もあったが、こちらは既読。「ノルウェイの森」のみにして、計3冊を会社帰りに立ち寄り購入。

 あっ!「ノルウェイの森」は一冊52円だった。上下で104円、三冊で204円だった。思わずうっとりしてしまう。だから街の古本屋さんへの日参はやめられない。

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posted by アスラン at 18:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記(電車でカフェ気分) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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