2006年08月25日

「ピースメーカー」「フェイス/オフ」(1998年2月28日(土))

 シャンテ・シネで「ピースメーカー」(no.34)を観る。

 自分の好みじゃなさそうなので今まで敬遠していたのだが、予想外の出来

 監督のミミ・レダーは、TVドラマ「ER/救急救命室」の演出・プロデュースを手掛けた。この作品も「ER」の手法が充分活かされている。目まぐるしく対象を追うカメラワーク。マシンガンのように畳みかける会話のやり取り。そして何より人と人とのぶつかりあいをリアルに切り取るクールなまなざし

 二コール・キッドマンジョージ・クルーニーという組み合わせは、普通のハリウッド映画ならばラブ・シーンの一つもありそうなものだが、予想は最後まで裏切られる

 事件が解決してキッドマンがまたいつものようにプールで泳いでいる。

 そこへクルーニー。「軍の仲間ならば共にビールで乾杯するんだが」。
 キッドマンがクールに突き放す。「あと10往復しなきゃ」。
 クルーニーが苦笑い。「待つよ」
 ここでエンド・クレジットが入る。

 まさしく「ER」そのものだ。素晴らしい!

 丸の内ルーブルで「フェイス/オフ」(no.33)を観る。

 香港からハリウッドに進出したアクション監督ジョン・ウーの作品。

 テロリスト・トロイが仕掛けた細菌爆弾の所在をさぐるため、彼の顔を自分の顔に移植するFBI捜査官アーチャー。しかし意識を取り戻したトロイはアーチャーの顔を移植してすべての証拠を抹殺し、アーチャーを監獄へ落とし入れる。

 顔を取り替えた事で窮地に追い込まれてゆくストーリーは、ヒッチコック映画のような不条理な恐怖を連想させる。そして鏡を多用する事で、自らが最も嫌悪する顔が常に目の前にあるという怒りと恐怖をうまく演出している。

 今日観た2本は対極にあるアクション映画だが、どちらも人間ドラマであり上質のアクション映画になっている。

↓クリックの応援よろしく!
banner_04.gif
人気ブログランキング
posted by アスラン at 01:23| Comment(2) | TrackBack(1) | 映画評(1998年) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めまして、達也です。

この『ピースメーカー』は、
ドリームワークスの第一弾であり、
ERのミミ・レーダー監督とそのスタッフが
総力を挙げて作った力作だけあって、
全てに見所満載。日本の『踊るシリーズ』も
相当影響を受けてるな、と感じさせます。
ポリティカルな背景を示唆しつつ、
高いレベルでエンタメ作品として完成されている
と感じました。

P.Sトラバさせてくださいね。

Posted by TATSUYA at 2006年09月01日 07:53
TATSUYAさん、コメント&トラバありがとう。

ERの1stシーズンから見続けていたので、ミミ・レダーがドリームワークスから映画監督デビューした時からずっと注目していました。「ディープ・インパクト」といい、映画の世界でも才能を発揮していると喜んでいたのですが、ドリームワークス社の確か取締役か何かになっちゃったんですよね。

 もう一度映画づくりに戻ってもらえないかなあと惜しまれる監督さんでした。
Posted by アスラン at 2006年09月03日 01:11
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]


この記事へのトラックバック

『ピースメーカー』は、エンタの王道。
Excerpt: 完成度の高さに、ピース! ピースメーカージョージ・クルーニー (2006/04/19)ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパンこの商品の詳細を見る 予告レビュー第3弾は、S.スピルバーグのド..
Weblog: TATSUYAのレンタル映画レビュー
Tracked: 2006-09-01 07:54
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。