2006年07月21日

「ビーン」「オスカー・ワイルド」「世界の始まりの旅」(3月21日(土))

 春分の日。東銀座の松竹セントラル1で「ビーン」(no.43)を観る。

 TVシリーズでおなじみのMr.Beanの映画化。

 ロンドンからロサンゼルスに舞台を広げる事で、本来のビーン一人のパントマイム劇だけでなく他の登場人物との掛け合いになる分、ナンセンスで馬鹿々々しい可笑しさが続かないという不満は残る。

 それでもビーンの面白さは充分伝わるし、折角の映画なのだからテレビシリーズと同じ事はしないで、ビーンが他人と積極的にかかわったらどうなるかという興味深い演出をした監督の意欲は買える。

 シネスイッチ銀座で「オスカー・ワイルド」(no.42)を観る。

 オスカー・ワイルドは19世紀末にロンドンで活躍した詩人・戯曲家・小説家である。しかし同性愛者であったために、道徳が美徳とされたヴィクトリア朝末期にあって、猥褻の罪で裁判で有罪とされ2年間投獄され、出所後3年で亡くなった。

 映画は、この辺りの事情を描いているが、ワイルドが良き夫であり父親でもあり、そして恋人の若者ボジーともプラトニックな繋がりであったとするが、やはり綺麗事にすぎる感じはする。そんなもので猥褻罪に問われるのは不自然だし、ワイルドの相手は生涯にボジーだけではなかったようだ。でも現代なら不道徳だと糾弾されても投獄される事はなかったのにと同情できるようにうまくソフトに演出されている。

 それにしてもあの「幸福の王子」の作者の事だと思うとちょっとショックだ。

 シャンテシネ1で「世界の始まりの旅」(no.41)を観る。

 マノエル・デ・オリヴェイラ監督の作品。前回の「メフィストの誘い」もよく分からなかったが今回も正直言って分からない。

 前半部で眠りに誘われて後半の「父の育った故郷に伯母を尋ねる俳優」のエピソードにも充分感動できなかった。それでも名匠レナード・ベルタのカメラはさすがで、田舎道を走りまわる車から過ぎ去る道や風景を躍動感を伝えながら写し出す。

 サイレント映画として見れば、その美しさは歴然だが、とにかく人物たちがしゃべりすぎるのには辟易する。最近観たキアロスタミの「桜桃の味」の寡黙さとは対照的なロードムービーだ。

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posted by アスラン at 03:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画評(1998年) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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