聞いてない 誰もそこまで 聞いてない
僕ですか? 昨日の朝から 並んでます
これらの句なんかは、いまや職場の同僚や学校の友人の中に一人や二人(や3人や4人)は見かける普通のオタクっぽい人に当てはまりそうな、わかりやすい風景だろう。さらには何もオタクなどとあえて言うまでもなく、昔から趣味に興ずる人たちならば誰もが共感できるような句も入っている。
目的は 目的地より 新幹線
気がつけば 城を見ていて 3時間
一方で、
妻、腐女子 旦那、特オタ いい夫婦
のような句を読むと、共感や実感は感じられなくて、ただ「へー、そういうもんだろうか」と思う。どんな場合でも男女の仲は、何が幸いして何が災いするかわからない。でももしかすると、これなどは「職場結婚」の一変種と考えればすむ話かもしれない。
わかった気になって読んではみても、やっぱりわからないのは独特なオタク用語だ。すでに僕には
この知識 オタクに普通 世に不通
状態になっている。それぞれの句には解説の代わりにマンガが添えられている。この句の解説マンガは、いきつけの美容院のいつもの美容師との会話で、オタクとばれないように口調に気を遣っているというストーリーだ。「無線とじ」「PP加工」などはアウトだというシチュエーションがピンとこないし、最後のオチに「ヘ○リ○本」という伏せ字がでてくるがついに分からず、会社の声優好きの同僚に教えてもらう始末だった。そもそも「リア充」の意味もわからない程度に、僕のオタクへの理解は「不通」になっている。
総じて面白かったが、トリビアな「オタクたちの機微」については最後まで伝わらずじまいだった。一番面白かった句はこれだ。
実物大? 実物ないのに 実物大?
うまい!文句なしにざぶとん10枚だ。



