2006年06月23日

「SADA」「F(エフ)」(1998年4月12日(日))

 丸の内松竹で「SADA」(no.54)を観る。

 監督は大林宜彦

 阿部定事件を題材にした映画は過去に何本も撮られているが、今回は猟奇趣味とかエロティシズムなどは排除して人間・阿部定の純粋な心を描いている。

 大林は阿部定の生き方に、今の日本人が失ってしまった純日本的な情愛の世界を見ている。それは彼自身の夢想であるだけに戯作という一種の実験映画の手法をとらざるを得なかったと思う。

 東劇で「F(エフ)」(no.53)を観る。

 奇しくも今日の2本は解任された奥山和由が仕掛けたシネマ・シャパネスクからの作品。

 娯楽映画の名匠(?)らしく金子修介は手際良くテンポある魅力的なストーリ作りに徹している。監督のコメントに「めぐり逢えたら」を目指したとあるが、まさに「めぐり逢い」「めぐり逢えたら」の世界

 運命的な出会いに引かれて最後には結び付けられる二人。羽田美智子の感情表現はいつも中途半端で紋切り型なのだが、演出の力かスタンダード・ストーリの力か、それなり見られてしまう。ダンサーの熊川哲也が意外と芸達者なのにはビックリ。

 それにしてもヒット作にはならなかったようだが、金子監督には器用貧乏で終って欲しくない。来年の夏には「ガメラ」3部作のラストを撮ってもらいたいものだ。

↓クリックの応援よろしく!
banner_04.gif
人気ブログランキング
posted by アスラン at 12:24| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画評(1998年) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
『F』好きでした♪
浴衣姿で車を直しちゃう羽田美智子さんがめちゃめちゃカッコよくて大好きでした♪
ラジオからの声に「な…なんだあ?」と反応する羽田さんとか。
機械に強い女性ってめちゃめちゃカッコいい!と思ったものです。
ストーリーもよかったな♪
Posted by 朝霞 at 2006年06月23日 17:21
朝霞さん、コメントありがとう。

松竹の奥山和由プロデューサーの秘蔵っ子だった羽田美智子さんですが、なかなかこれ!といった作品に恵まれなかったように思います。

この「F」は佳作だったと思いますが、残念ながらそのころの松竹にはこの作品をヒットさせる力はなかったようです。
Posted by アスラン at 2006年07月03日 01:14
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/19713567
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。