2006年06月13日

心の積ん読リスト追加(2006年6月)

 またまた読みたい本がたまってきたので、心の積ん読リストに追加するとしよう。

 ちなみに今回の半分以上は、立川市民御用達のオリオン書房アレアレア店で見つけた。思うに平積みの効果は偉大だ。時間に余裕ががあれば棚の背表紙を眺めて抜いて中身を確かめるわけだが、最近は短時間で書店逍揺する事が多いので平積みを一別するのがせいぜいだ。

 となるとどうしたって新刊が目に留まることが多くなる。しかもどの書店でもスペースの関係からか売れ線の同じような本が並んでいる。目新しいが面白みに欠ける。

 その点、オリオン書房は平積みスペースが多いのでそこだけ見て行っても十分に楽しめる。北口のノルテならばメガ店舗なので何時間でも見て飽きないが、アレアレア店は手狭な割りに独創的な平積みのレイアウトなのが読書ジャンキーの気を惹く。

樹上のゆりかご 萩原規子
 ポップに「都立立川高校が舞台!?」とある。ページをめくると辰川高校とある。都立高校出身としては興味がわく。ご近所の立川高校が舞台ともなれば尚更だ。

不完全性定理 数学的体系のあゆみ 野崎昭弘
 ちくま文庫で結構な頁数がある。パラパラ覗くと難しい数式が詰まっている。副題からおしはかると公理を前提とすることなく数学体系の根拠をきちんと定義づける事ができるかというアプローチから始めて、ゲーデルにより体系内部で無矛盾の証明ができない事がわかるまでを解説しているようだ。しろうとにはムリかなあ。

ウルトラマン誕生 実相寺昭雄
 昭和47年に誕生したファーストウルトラマンに演出家として関わった著者の回顧録だ。ウルトラマンはゴジラを生み出した円谷英二の監修のもと円谷プロが生み出した怪獣物のヒーローだ。その後いろんな亜流を生み出したがいまや現存する怪獣物のヒーローはウルトラマンをおいていない。

 間違ってはいけないが、その後の等身大の変身ヒーローはウルトラマンや怪獣を出自としない。あれはロボットもの(アトムや鉄人28号)やサイボーグ物(009)などを出自として仮面ライダーを決定打とした内部に人間を抱えたヒーローなのだ。

 だから最初のウルトラマンはヒーロー自身に人間としての悩みはない。そのせいか、ストーリー自体に非常に時代を色濃く反映して人間くさいテーマの話が多かった。その中でも独特な雰囲気の作品を作り続けたのが著者だ。シーボーズの回は何かと有名だが、その話を含めて当時の話を読みふけってみたい。

硫黄島の星条旗 ジェイムズ・ブラッドリー
 クリント・イーストウッド監督、渡辺謙主演(日本側から描いた一本)で話題を呼んでいる映画の原作ノンフィクション。あのよく見かける写真や銅像のオリジナルの軍人たちの生身の姿を描いた作品だ。

 かれらは米国にとって永遠に語り継がれるヒーローであるが、ヒーローに持ち上げられたその後にどんな現実があったのかを描いているとするなら興味深い。

漱石の妻 鳥越碧
 漱石の妻・鏡子は悪妻だと言うのが長きに渡っての定説になっている。漱石が夫婦で熊本に赴任し、妊娠した彼女がヒステリーになって自殺まがいのことをしたり、漱石が子供を取り上げて羊水まみれの嬰児の感触の得体の知れなさに怯えるシーンが「道草」に描かれる。

 さらには漱石は妻への書簡で寝坊ぐせのある鏡子をたしなめたり、ロンドン留学中には一向に便りがない彼女のズボラ加減に憤ったりしている。

 その後、森田草平や小宮豊隆など熱烈なる門人の目には、漱石を軽んずる鏡子は悪妻以外の何者でもないと映り、以後それが世間に喧伝される。

 後に自著「漱石の思い出」(長女の夫・松岡譲との共著)で、彼女は夫として漱石の人となりを明らかにしている。それによれば漱石はロンドン留学中に神経症を発症し、以後たびたび発症しては家族を悩ました。決して世間が思うような文豪の面ばかりではないという言わば暴露本であった。

 人間漱石の知る上でこの本は貴重な証言ではあるが、信憑性に難があると考えてなのかまともに取り上げる本が意外と少ない。あの江藤淳でさえあまり言及してなかった。だから当の鏡子自身を描いた本書のアプローチは興味津々だ。

ぼく、ドラえもんでした 涙と笑いの26年うちあけ話 大山のぶ代
 初代ドラえもんの声、長きにわたって夢をあたえ続けてくれてありがとうございました、大山のぶ代様。あなたの声しか考えられない僕は今のドラえもんを見かけても偽物としか思えません。これほどの衝撃は小池朝雄亡きあとのコロンボの声が変わったとき以来です。

 いまドラえもんではなくなったあなたの肉声が聴きたいのです。

メンデレーエフ 元素の謎を解く ポール・ストラザーン
 この本については「おかしなおかしな翻訳書」という記事で書いたので付け加えることはあまりない。見つけた書店では2週間後に姿を消した。

文章探偵 草上仁
 こういうタイトルは見逃せない。いわゆる叙述トリックなのだろうが、それだけでも興味を惹くのにさらに文章自体に仕掛けがあるなんて願ったり叶ったりだ。例のテレビドラマ「アンフェア」で話題になった原作「推理小説」と同様の仕掛けがあるのだろうか?とにかく読まねば。

千九六十年生まれ 金田理恵
 ほぼ同時期に生まれて同じものを見たり聞いたり食べたり読んだりしている。そんな著者がどんなことをどんなふうに取り上げているか興味がある。リリー・フランキーの「東京タワー」でも同時代への著者のまなざしに対して共感があったが、彼はやや年下。こちらの著者はやや年上になる。その若干のズレが決して小さくない事も改めて確認したい。つまりは僕自身しか分からない昭和体験だってあるのだから。

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posted by アスラン at 12:43| Comment(0) | TrackBack(0) | あっ、これ読みたい | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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