2006年03月14日

「遥かなる帰郷」「ボクサー」(1998年6月13日(土))

 シネスイッチ銀座で「遥かなる帰郷」(no.80)を観る。

 映画はアウシュヴィッツ収容所が解放されるところから始まる。

 アウシュヴィッツという歴史上の事実を、観る者すべてが共有していることを前提としている。そしてその後もアウシュヴィッツの地獄を直接描く事はない

 主人公が解放されてからも着続ける囚人服や服につけられた番号と同じ番号を刻印された二の腕が静かにアウシュヴィッツの非人間性を浮かび上がらせる。主人公たちが帰郷するまでの長くつらい旅は、彼らから奪っていった人間的な心を回復する旅でもあった。

 帰郷した主人公プリーモを待ち受けていたのは、おだやかな朝食だ。その静かさがかえって観る者の胸を打つ。

 シャンテシネで<「ボクサー」(no.79)を観る。

 今日の2本は偶然にも歴史的事実を背景にしている。こちらは北アイルランドの話だ。

 アイルランド解放をめざしてテロ活動を続けるIRA。その元メンバーのダニーが14年ぶりに釈放され、かつての恋人で今は親友の妻となっているマギーと再度愛し合うようになる。マギーの夫が服役中のIRAメンバーであるため、IRA幹部から圧力がかかる。しかし故郷も彼女も捨てられない。そんな一途なラブ・ストーリーと北アイルランドの現実とがうまく絡ませて描かれている。

 特に再度ボクシングに打ち込むダニーのファイトシーンはアイルランド自体の緊迫した状況とうまくマッチして緊張感ある場面となっている。

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posted by アスラン at 01:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画評(1998年) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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