2006年02月11日

「ミステリアスピカソ・天才の秘密」「フラッド」「ツイン・タウン」(1998年7月4日(土))

 ル・シネマのモーニングショーで「ミステリアスピカソ・天才の秘密」(no.94)を観る。

 1956年にアンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督によって撮られた映画だ。

 通常のドキュメンタリー映画ではなく、ピカソが作品を描く過程をそのまま撮影したものだ。ピカソがマジックインキで紙の上を描き、それを裏側から撮影していく。短時間のうちに絶妙なタッチであのピカソの絵が出来上がっていく過程を余すところなく観ることができる。

 さらに油絵のような重ね塗りを再現するために手法を変えようとピカソが提案する。幾つか筆を加える度に席を立ってカメラが撮影する。それを繰り返すことで数時間かけた絵は、映画では10分ほどで完成する。

 完成させては何ども何ども破壊して元絵を塗り込めていくクライマックスシーンは、サスペンスに満ち満ちていて観る者を興奮させる。

カチンコ
 画面はピカソのタッチを記録する以外は、暗いスタジオの中に浮かび上がる異形の人ピカソ本人の横顔を映し出すだけ。スキンヘッドにランニング姿という出で立ちのピカソの圧倒的な存在感が際だつ。その一方でピカソの自由自在なタッチによるクライマックスでは、ここで完成じゃないのか?と思える構図でとどまる事なく何度も何度も元絵を塗り込めていく。元あった形ある人物も風景も抽象化されては消され再び描きだされ、思わず場内には笑いが立ちこめる。

 渋谷公会堂で「フラッド」(no.93)の試写会。

 提供が吉原製油なので冗談で油がもらえると言っていたが本当にサラダ油が1本づつ配られた。小さいポーチしかもたない女の子が持て余していた。

 フラッドとは洪水の事。「ツイスター」のような災害パニックものかと思ったら、非常事態の街で起る現金強奪をめぐるサスペンスものだった。CGなどの特撮は極力排除して、実際に作り出した水没間近の街を人々が右往左往するところのリアルさがみどころだ。

 ただし肝心のストーリーは今一つ盛り上がりに欠けるし、ラストの幾つかのどんでん返しもサスペンスが足りない

 シネマライズに寄ると「ムトゥ踊るマハラジャ」の方は外まで行列ができている。「ツイン・タウン」(no.92)はすいているようだ。

 ウェールズの田舎町の相当変わった人々。その中でも特に変わっている悪ガキ兄弟が起こすハチャメチャな大騒動を描いている。非常にブラックな笑いで、中には笑えないユーモアもあって今一つ楽しめない。

 兄弟の二人が「ウェールズ名物」を言い合う予告編が最高だっただけにちょっと期待外れだった。

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posted by アスラン at 01:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画評(1998年) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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