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    2009年07月21日

    この夏、「邪魅の雫」に追いつくか

     この夏に入る前についにおそれてた文庫が出版されてしまった。京極堂シリーズ最新作「邪魅の雫」の文庫版だ。もちろん最近は同時刊行の分冊文庫(上中下)も出てしまった。なぜこれをおそれていたか。ファンならば予想はつくと思うが、手元にノベルス版があるからだ。そしてこれまた予想どおりだが、未読なのだ。

     このノベルス版は古本屋でわりとリーズナブルな値段で当時手に入れた。当時というのが、ノベルス版として久しぶりの最新作が出て長年のファンを喜ばせてくれてから、おそらく半年ほどたってからだったと思う。古本屋で半額程度には下がっていたので嬉々として買い込んだのだ。

     ところが非常にまずいことに、僕のシリーズへの熱意は「塗仏の宴」の2巻を読破した後で、迷走しはじめてしまったのだ。本来ならば 「陰摩羅鬼(おんもらき)の瑕」を読むべきだったのだが、「陰摩羅鬼」いまだ文庫が未発売の時期だったので、ちょっと躊躇してしまった。それに、最近流行の用語になってしまったスピンオフ作品である短編集も一冊も読んでない。そこで、ここはひとまず「百鬼夜行 陰」を読むことにしよう。

     するととんでもないことに気づくことになった。この短編集はたんなるスピンオフではなく、これまで京極堂シリーズに登場した主人公以外の人々に焦点を当てた作品になっている。すなわち本編を読むとたんなる使い捨てのわき役にすぎないと思っていたのが、急に主役に抜擢されたようなものだ。ところが残念なことに、それぞれの作品があれほどの分量からなり、その上に登場人物がそれぞれの作品ごとに多い。その上、本編ではただの端役にすぎない。それをいまさら思い出すのは至難の業だった。読んでいて、あの作品に出ていたような気がするというくらいの記憶しかない。本編と照らしあわせれば思い出すかもしれないが、それにはまた最初からそれぞれの作品を一通りのぞかねばならないだろう。それは大変だ。いや、ほんとうに大変なのだろうか。

     こんな趣向があるとは思わなかったから、端役に注意を払ってこなかったが、もう一度読み返して、端役の登場人物といえどもおろそかにしないで記憶につなぎ止めておけば、再度スピンオフ短編集を読む際に、もっと楽しめるのではないか。いや、そもそも、このシリーズ作品は、後発の作品に必ず先発の作品の引用があったり、人物が再登場したりするのではなかったか。ならば、その意味でも、ここで最初から読み返すのはいい考えだ。

     そこから、じっくりと読み返すために文庫版を一通りそろえることに決めた。今でこそ、箱本がごろごろとブックオフの棚にころがっているが、これを思いついた頃はなかなか全部をそろえるのは骨がいった。しかもできるだけやすく手に入れたいし。ぼちぼち町の古本屋やチェーン店をのぞきまわって、買いそろえた。その間に、ノベルス版「邪魅の雫」が出て、ついには文庫版「おんもらきのきず」が出てしまい、こちらはたぶん大枚はたいて新刊を買ってしまった。というわけで最新刊まで箱本が全部そろったわけだ。

     と思いきや、またまた現在の最新作「邪魅の雫」が文庫になってしまった。ここはどうしても本腰を入れて、最新作に追いつかねばならない。ついせんだって、「狂骨の夢」「鉄鼠の檻」まで読破した。今は忙しい読書計画の隙間に「絡新婦の理」を入れて読んでいる。この夏に、いったい「邪魅」まで追いつくことができるだろうか。あとは、
    「絡新婦の理」
    「塗仏の宴 宴の支度」
    「塗仏の宴 宴の始末」
    「陰摩羅鬼の瑕」
    そして
    「邪魅の雫」

    あと5冊もあるのかぁ、がんばれ。
    いや、スピンオフ短編集を忘れてた。
    どうやら「陰摩羅鬼」の前に
    「百鬼夜行 陰」

    を入れれば、京極堂シリーズとしては収まりがいいようだ。あと6冊、気合い入れてけぇ〜。
    posted by アスラン at 13:00| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | あっ、これ読みたい | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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