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    2009年07月16日

    北村薫の直木賞待ち

     昨晩、ニュースを見ていたら朗報が飛び込んできた。北村薫さんが第141回直木賞を受賞なさった。とにもかくにも、おめでとうございますと言いたい。デビュー作「空飛ぶ馬」から主要な作品は読み続けている僕としては、大変に嬉しいニュースだった。

     ずいぶん前からたびたび作品がノミネートされているので、本人の喜びもひとしおかと思えば、なかなか含蓄のある言葉を記者会見でおっしゃっていた。「都合6回目の候補での受賞した感慨は?」と聞かれて、

     最初は「スキップ」という作品で候補になりまして…。夢のよう。昔、山口瞳さんのエッセーを読んでいて、「直木賞待ち」の話があった。こういうことがやれたら楽しいだろうな、と。まさか自分が待てるようになるとは。


    などと、味わいのある答え方をしていた。

     さても「スキップ」が最初の「直木賞待ち」でしたか。では6回とはどんな作品なのだろうと、興味をもってリストアップしてみた。

    スキップ(新潮社、1995年) 第114回直木賞候補
    ターン(新潮社、1997年) 第118回直木賞候補
    語り女たち(新潮社、2004年) 第131回直木賞候補
    ひとがた流し(朝日新聞社、2006年) 第136回直木賞候補
    玻璃の天(文藝春秋、2007年) 第137回直木賞候補
    鷺と雪 (文藝春秋、2009年) 第141回直木賞受賞


    なるほど。なんと14年間にわたってノミネートされてきた。芥川賞受賞の磯崎憲一郎さんが感想を求められて「受賞自体もうれしいが、小説家として書く場を与えてもらえることが大きな意味を持つ。」と答えていたのとは違った感慨が、北村さんにはあるだろう。

     もうすでに誰が見てもベテランの作家であり、書ける機会も場所も充分に与えられていて、なお、磯崎さんのような若いキャリアの作家と肩を並べて受賞する不思議さと面白さが、芥川賞と直木賞にはある。

     さて、最近の「瑠璃の天」と「鷺と雪」は未読なので、これを機会にぜひ読ませていただこう。「鷺と雪」はノミネート作品発表時点で、立川の図書館で予約した。現在21人待ちだ。「瑠璃の天」は週末に最寄りの図書館でゲットするぞ!
    posted by アスラン at 19:45| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | あっ、これ読みたい | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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