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    2009年05月14日

    よみうりの切り抜き(2009/5/3)

     今回、読売新聞の書評欄から切り抜いたのは、以下の2冊。

    ビジュアル版 数の宇宙―ゼロ(0)から無限大(∞)まで ピーター・J. ベントリー(悠書館)
    ロスコ 芸術家のリアリティ―美術論集 マーク・ロスコ(みすず書房)


     どちらもこのブログに本のリンク&ビューを貼り付ける準備をしていて、高額な本だと初めて気づいた。いずれも5000円を超える。まあ、みすず書房の本ならばしょうがないとは思うが、「数の宇宙」の方は何故?と思ってアマゾンのページをよくよくみたら「ビジュアル版」なんだな。カラー写真をたくさん使った豪華本のようだ。新聞の紹介文では、その点に触れてなかった。タイトルも「ビジュアル版」を省いて、たんに「数の宇宙」だったし。まぁ、いっか。どうせ、どちらも買うつもりはないし。立川と川崎の図書館のどちらかで購入していてくれれば、問題はない。

     「数の宇宙」の方は、宇宙物理学者の池内了が紹介している。通常の書評欄の半分程度の囲みに、手際よく紹介文が書かれている。池内さんの著書は読んだ事がないので、信用度がどれほどかはよく解らないが、「いったん数を発見すると、人類は止めどなく数の世界を豊かにしてきたのだ」と力強く断定され、「家族揃って本書を開き、数の世界に遊んでみるのをお薦めしたい」とすすめられると、ついつい自然科学の読み物好きな僕としては、一度は借りてみなければなるまいと思ってしまう。

     それとは対照的に、おそらく借りることも読むこともないだろうと思いながらも、ついつい積ん読いてしまったのが「ロスコ 芸術家のリアリティ」の方だ。こちらは、やはり書評を松山巌が書いているからに他ならない。前回も書いたが、実際の本の内容以上に面白いと思わせてしまう力が、松山さんの文章には感じられるのだ。

     例えば、このマーク・ロスコという芸術家の名前を僕は聞いた事がない。当然ながら作品を見たこともないだろう。なのに、この本自体を「積ん読べき」だと思ったのは、書評の魅力を書き残しておきたかったからだ。

     「今日の社会では芸術に関する限り真理は趣味に取って代わられてしまった。面白いと思われる趣味が無責任に選び取られ、それは帽子や靴を取り替えるようにしょっちゅう交換されるのだ。…」

    と、本文を冒頭で紹介し、それが抽象表現主義を代表するマーク・ロスコ本人の言葉である事に「アイロニーを感じざるを得ない」と、松山さんが指摘している事に、僕自身は興味を覚えた。松山さんの「おもしろがり方」に絶対の信頼を置いている僕としては、きっと「訳の分からぬ芸術」と思われてきた抽象画を描き続けてきたロスコともあろう者が、こういう権威主義的な言葉を吐いているからには、そこに何事かを読みとらねばならん。つまりは裏があると松山さんは敏感に反応しているわけだ。

     もし、ロスコやいろいろな芸術家たちの事を松山さん自身が書いた本が出てくれれば、僕はまっさきに書店に買い求めにいく。いや、行きたいのは山々だが、持ち合わせがないかもしれないから、やっぱり図書館で借りちゃう。借りちゃうかもしれないが、必ず読むだろう。だから、決してこの書評された本は読みそうにはないんだけれど、何度も言うが、積ん読いてもいいんじゃないかな。


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    posted by アスラン at 19:56| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | あっ、これ読みたい | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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