2008年11月02日

ジブリ美術館でねこバスに乗ろう!(その2)

 本当なら地階でアニメの成り立ちをおさらいした後は、1階でジブリの制作現場や宮崎アニメの誕生する過程を見て楽しめる順番になっているが、なにぶんまだ3歳の我が子には作る側の話は難しい。一足飛びにエレベーターで2階まであがる事にした。2階にはおみやげを売るショップが人・人・人でごったがえしている。そういえば次の回の入場者がまとめて入ってきたからだろう。前回は目立たなかったが、ここジブリ美術館でも外国の観光客が増えている。

 ショップは後回しにしてぐるっと回ると、絵本などの出版物の展示・販売の部屋があり、その先が…「ねこバスだぁ!」

 通路側に壁のないオープンスペースに大きなねこバスが置かれていて、10名くらいの子供たちが暴れ回ってる。背中に乗る子、側面をすべり降りる子、バスの窓から中に入り込む子、周囲を駆け回る子。そしてソフトボール大のたくさんの真っ黒くろすけが外にも中にもある。息子の顔をうかがう。

 「遊びたい?」
 「…遊びたい」

 そりゃそうだろ。これをあそばないでどうする。でもだいぶ待ちそうだ。辛抱できるかな、うちの子は。ねこバスのスペースを取り囲むように数十人の子供たちとその保護者たち。外国人の女の子も楽しみにしている。一回が5分間で、三回分待たされた。子供たちの入れ替えの時間もあるし、遊び足りずになかなかバスから出てこない子供もいるから、30分は待たされただろうか。ようやく息子の番だ。

 どんくさい我が子のためにあらかじめ靴も靴下も脱がして満を持して送り出した。でも案の定どんくさい。ねこバスの顔に乗ったかと思うと、そこが気に入ったのか悦に入ってる。活発な女の子は天井に上って飛び跳ねたりしてる。比べると我が子は地味だなぁ。早くバスの中に入ってみろ。それでもようやく調子が出てきて中に入っては窓から出て、側面を登ってはずりずりとすり落ちてを繰り返したあげくに登りきった。それから斜面をそろりとおっかなげにすべりおりて、と…。まあ、あっと言う間の五分間を我が子なりに堪能したようだ。

ジブリ美術館20081018-03.JPG ねこバスの部屋に明るい日差しを取り込んでいるバルコニーにでると、そこから屋上に続く螺旋階段がある。階段好きの息子が興奮もさめやらずでズンズンあがっていく。屋上には「ラピュタ」に出てくる大きなロボットが立っている。主がいなくなって久しい天空の城にいて、花や小鳥を大切に守っていたあのロボットだ。その奥の小道のどんづまりにはキューブ状にカットされた大きな飛行石が置かれている。息子は大暴走して走り回るので、ロボットの前で家族写真を撮るどころの話ではなかった。

 降りてきたら休憩だ。僕ら脆弱な親には休憩が必要だ。2階の通路には「崖の上のポニョ」の特別展示があり、映画の名シーンのパネルが飾られている。予告編の映像も、ポニョのかわいい歌とともに流れている。おもしろいのは、主題歌がまだレコーディング前の仮歌という点だ。おなじみの女の子の歌声が一段とゆるいし、メロディや歌詞が微妙に違っている。そんなマニアックなお父さんの感慨に誰もとりあってくれず、再び三人はカフェ前の休憩スペースに戻る。

 今度は軽食販売コーナーでママがジュースを買ってくるのを我が子と待つ。さすがにテーブルもイスも空きがあった。ママはみかんのフレッシュジュースを2つ買ってきて、再び出ていった。ふつうのジュースとは違って日本のみかんを絞った濃くて甘酸っぱいジュースだ。大切に二人で飲もうね言ったら、いつもの「取り替えて」病が始まった。人のものがよく見えるのだ。

 息子が交換しようとしてテーブルをすべらせるうちにカップが倒れた。あぁぁ。呆然。テーブルは濃いみかんジュースであふれた。どうしよう〜。ホットドックとカフェオレを抱えて、やっと休めると近づいてきたママに、救いを求めるようにお父さんは視線をあわせる。事情に気づいたママもあきれ顔だ。ようやく係員が気づいて片づけてくれた。マックと違って紙ナプキンなどが置かれてないので、一時はどうなるかと思った。しかも代わりのジュースも用意してくれた。やれやれ。

 三人で一個のホットドックを仲よく分け合って休憩したあとは、気合いを入れて2階のお土産のショップに行く。とにかく立垂の余地がないほど人でごった返している。前回は誕生月のトトロのマグカップを夫婦で買って帰った。いまだに朝食に愛用している。息子にも買ってあげたいが、ママと誕生月がかぶってるんだよねぇ。他にカップを探してみたが、いいのは見つからない。結局あきらめて息子はポニョの下敷き、僕はポニョの人形付きストラップを買う。ママはバッチのストラップだったかな。

 さて、そろそろ帰りの頃合いだ。本当なら地階のホールでかかる短編アニメは何はなくとも観るのだが、上映時間をまったく調べてなかったなあ。降りてみると次の回がまもなくだが、すでにかなり並んでる。案の定、席はないが階段に座って観られると言うので並ぶことにした。チケットは入場の際にもらったフィルムの切れ端だ。透かして見ると、おぉ、白(はく)と千尋じゃないか。ママはと聞くと何だか分からないと言う。お互いのチケットを見せ合うと、ママのは「猫の恩返し」の一場面のようだ。すかさず〈千尋〉をママにぶんどられた。えぇー。

 前回はメイと子供のねこバスとの物語だったが、今回は「くじらとり」。始まるとジブリらしからぬ大人しい絵柄だ。チューリップ保育園を舞台に、我が子と比べるとだいぶん行儀のいい子供たちの微笑ましい一日を描いている。同じ保育園に一児を通わせる親としては身にしみる題材ではあるが、ジブリに来てまでみるには少々地味なんではないか。なんてことを考えながら観ていると、これがなかなか面白いので侮れない。

 保育園には二つのクラスがあって、4、5歳児組と3歳児組。3歳児組のしげるは年長クラスのやることなすこと、楽しそうでうらやましくて仕方がない。年長さんたちが始めた今日の遊びは船遊び。大きなブロックを組み立てて、さきっちょがとがった大きな船をつくって、名前を決めようとする。「ぞう!」「らいおん!」。船員たちが言い合うと、しげるも「らいおん!」と言う。でも船長さんは「きみは関係ないから黙ってて」とたしなめる。結局決まったなまえは「ぞうとらいおんまる」。目標は沖にでて、くじらをつりあげること。

ジブリ美術館20081018-04.JPG しげるは船員たちの目を盗んで船に近づいてさきっちょを崩してしまう。
「あっ!さわっちゃだめ。水が入ってきちゃうじゃないか」
「ちゃんとなおしたから、僕も連れてって」
「だめだよ。そもそも君のいるところは海なんだよ。おぼれちゃうんだから」

と言われて海と陸の境界線まで、すごすごとひきあげるしげる。すると、へさきから水が入り込んできて…。あっというまにまわりは海へと様変わり。そこからはアニメの魔法で舞台は海に変わり、なんとくじらを釣り上げて、さらには逆に陸地までひっぱってきてもらう事になる。陸地では女の子が花束を持って歓迎し、しげるはみんなをまとめてカメラで記念撮影する、というお話だった。

 エンディングのスタッフロールで、原作「いやいやえん」と出てきて、あっと叫んでしまった。そうか、あの名作児童書が原作だったのか。絵柄の謎もそれで納得がいった。面白いじゃないか。確かずっとずっと前に購入したきり、なんと実家におきざりにした本だった。是が非でも読んでみよう。そう思いながら我が子を見ると大満足したようだ。ひとつ向こうのママはお疲れ気味で、うとうとしてしまったらしい。

 さて、今度こそ帰りましょう。もちろんトトロを見てからね。忘れずにおきたいのは、美術館を出てから裏手に回り込むと、大きなトトロが顔を出している窓がある事だ。この前でみんな記念撮影している。僕もパチリ!あっ、息子の背中が写りこんだ。 

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posted by アスラン at 01:54| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記(電車でカフェ気分) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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