2008年08月16日

今日の早川さん2 CoCo(2008/8/11読了)

 前作の好評を受けて早くも第2巻が出た。感想は前作「今日の早川さん」の書評でほぼ書いてしまったので、今回はあまりない。そもそも著者のブログで現在も連載が継続しているのだから、第1巻がどうの第2巻がどうのと言っても仕方がない。ただし一通り、読書オタクの女子たちの生態に前作で十分触れてしまったから、正直に言えば第2巻では衝撃は薄れてしまった。

 そういう読者を意識してか、本作では冒頭と巻末に書き下ろし作品を配置して、早川さんと帆掛さんの友情をドラマチックに演出してみせた。そのために少々仕掛けが必要だったのか、帆掛さんが、傾倒しているクトゥール神話の書物を使って召喚してしまうかわいらしいキャラ・てん子が最後の最後に重要な役割を担わされる。

 てん子は巻末の書き下ろしのドラマで演じた役割を終えて姿を消すわけだが、ドラマが「なんだかんだ辛辣な事を言い合っている二人だけど、本当はかけがえのない友情で結ばれている」という、言っちゃなんだがありきたりな中身なので、ああ、これで僕も卒業していいかなという気になった。

 「ああ、わかるわかる」式の読書好きとしての共感は十分堪能したし、読書好きを逸脱した「オタク女子」たちの生態も一通り味わえた。ここから先は「共感」ではなくて、オタク女子たちへの単なる「興味」にしかなりそうにない。特にSF好きでもホラー好きでもラノベ好きでもない僕自身の嗜好を満足させてくれる事は、ますます少なくなってきそうだ。

 書くことは今回あまりないのだが、ふと思いついた事がある。嫁さんの姉がゲームやアニメや漫画のオタクと言っていいのだが、彼女の物言いが本作に登場する早川さんや帆掛さんにそっくりなのだ。どんな話題に対してもツッコミが辛辣なのだ。しかもあまりに現実的な生活感に乏しくて、こちらの生き方や考え方に対する共感や思いやりに欠けている。というのはちょっと言い過ぎかな。要するに現実世界はもちろん僕らと共有しているけれども、彼女の生活空間はあまりに僕ら家族のそれから遊離しているので、彼女にしてみれば「想像の埒外」にあるかもしれない。だから、一般人の「ここは思いやれよ、少しは慮れよ」と期待することはかなわない。

 どうしてああいうことしか言えないのかなぁ、と夫婦で話す事が多いのだけれど、「今日の早川さん」を読むと、彼女にしてみれば当たり前の反応だと言う気がしてくる。だからと言って彼女の生態が完全に理解できたというわけではないんだけど…。

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posted by アスラン at 03:04| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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